「動画が止まる」「ページの読み込みが遅い」──そんなとき、回線の契約を見直そうとする方は多いかもしれません。しかし原因は、回線ではなくWi-Fiルーター側にある場合もあります。
2026年5月28日、NTT東日本はニュースリリースで、法人向けサービス「ギガらくWi-Fi」に関する2つの動きを発表しました。ひとつは新プランの提供開始、もうひとつは旧プランのサービス提供終了です。旧プランが終了する理由として挙げられたのは、採用機器がメーカーのサポート終了(EoL=End of Life:製品の保守や修正対応が打ち切られること)を迎えることでした。
これは法人向けの話ですが、Wi-Fiルーターにサポート終了がある点は家庭用でも同じです。本記事では、この公式発表を手がかりに、家庭用ルーターを使ううえでの確認ポイントを整理していきます。

NTT東日本が「ギガらくWi-Fi」で何を発表した? 新プランと旧プラン終了の中身
ギガらくWi-Fiは、NTT東日本が提供する法人向けのWi-Fiサービスです。個人向けではありませんが、Wi-Fi機器のサポート終了という考え方は家庭のルーターにも通じるため、発表のポイントを整理します。
始まること──Wi-Fi 7対応の「ハイエンド7プラン」
最新規格Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)に対応した「ギガらくWi-Fi ハイエンド7プラン」の提供が開始されます。提供開始日は2026年8月3日(月)を予定しており、確定次第サービスホームページで告知されるとのことです。
終わること──「ベーシックプラン」のサービス提供終了
すでに新規販売を終了していた「ギガらくWi-Fi ベーシックプラン」のサービス提供が、2027年9月30日(水)をもって終了します。終了の理由について、NTT東日本はベーシックプランの採用機器がメーカーのサポート終了(EoL=End of Life、製品の保守や修正プログラムの提供が打ち切られること)を迎えることとなり、安定したサービス品質の維持が困難になることを挙げています。
つまり何が起きている?
今回の発表をまとめると、次の2点になります。
新しい規格に対応した上位プランが加わる 機器メーカーのサポートが終わる旧プランは提供そのものが終了する
「機器が古くなりメーカーのサポートが切れると、サービスの品質を保てなくなる」──これは法人向けサービスに限った話ではありません。家庭で使っているルーターでも、メーカーのサポートが終了した機器をそのまま使い続けてよいのかは、同じように気になるところです。
なぜ「サポート終了」でサービスが使えなくなる? EoLの意味を知っておこう
「まだ動いているのに、なぜ使えなくなるの?」──機器が物理的に壊れていなくても、サービスが終了に向かうケースがあります。その背景にあるのが「EoL」という考え方です。
EoLとは「End of Life」の略で、メーカーがその製品の修理・ファームウェア更新(機器内部のソフトウェアを最新状態に保つ作業)・技術サポートなどを終了することを指します。家電でいえば「部品の供給が終わり、修理を受け付けてもらえなくなる」状態に近いイメージです。
NTT東日本の発表によると、「ギガらくWi-Fi ベーシックプラン」で採用している機器がメーカーのサポート終了(EoL)を迎えることになりました。これにより、安定したサービス品質の維持が困難になることが、プラン提供終了の背景として示されています。
EoLを迎えた機器では、次のような影響が生じる構造になっています。
メーカーからファームウェアの更新が届かなくなり、不具合や脆弱性(外部から攻撃されやすい弱点)が放置されやすくなる 故障時に修理や部品交換が受けられず、復旧が難しくなる 結果として、通信の安定性やサービス全体の品質を保つことが難しくなる
つまり「機器が動いているかどうか」と「安全・安定に使えるかどうか」は別の問題です。EoLという仕組みを知っておくと、サービス終了の案内が届いたときに慌てず状況を整理できます。
法人向けの話だけど、家庭のWi-Fiルーターにも同じリスクがある?
今回のNTT東日本の発表は、あくまで法人向けサービス「ギガらくWi-Fi」に関するものです。「うちには関係ない」と感じた方も多いかもしれません。
ただし、ベーシックプランが終了する背景には注目すべきポイントがあります。採用していた機器がメーカーのサポート終了(EoL)を迎え、安定したサービス品質の維持が困難になる──これが提供終了の理由です。
この「機器のサポートが終わると品質を保てなくなる」という構造は、家庭用のWi-Fiルーターにもそのまま当てはまると考えられます(※編集部の解釈です)。
家庭用ルーターにも、メーカーごとにサポート期間が設定されている サポート期間が終了すると、ファームウェア(ルーター内部の制御ソフト)の更新やセキュリティパッチ(脆弱性を修正する小さなプログラム)が提供されなくなる可能性がある
法人の場合はサービス提供元が判断して切り替えを進めてくれますが、家庭では自分で気づかない限り、サポートが終わった古いルーターをそのまま使い続けてしまうことになります。「ネットが遅い」と感じたとき、回線だけでなくルーター自体が原因になっていないか、意識しておきたいところです。
自宅のルーターがサポート切れかどうか調べるには?
「ネットが遅いけど、回線のせい? ルーターのせい?」と迷ったとき、まず確認したいのが今使っているルーターの型番です。型番はルーター本体の底面や側面に貼られたラベルに記載されています。
型番が分かれば、次のことを調べる手がかりになります。
メーカーのサポート状況・EoL情報──型番をもとにメーカー公式サイトで確認できます 対応しているWi-Fi規格──Wi-Fi 5、Wi-Fi 6、Wi-Fi 7など、どの世代の規格に対応しているかも型番から確認可能です
NTT東日本の法人向けサービス「ギガらくWi-Fi」では、ベーシックプランの採用機器がメーカーのサポート終了(EoL)を迎えることが、プラン提供終了の背景になっています。こうした動きは法人向けだけの話ではなく、家庭用ルーターでも同様にメーカーサポートが終わる時期は訪れます。
NTT東日本のギガらくWi-Fiベーシックプランの詳細は、NTT東日本のサービスホームページで確認できます。自宅のルーターについても、まずはラベルの型番を控え、メーカー公式サイトでサポート状況を確認することが、買い替えを判断する第一歩になります。
Wi-Fi 7とは何が違う? 買い替えで得られるものと判断のポイント
「Wi-Fi 7」という言葉を目にする機会が増えてきました。Wi-Fi 7はIEEE 802.11beに対応した最新のWi-Fi規格です。NTT東日本も、Wi-Fi 7対応の新プランについて「より快適で安定した業務利用を支えるWi-Fi環境を実現」するとしています。
ただし、Wi-Fi 7の性能を引き出すには、ルーターだけでなくスマホやパソコンなど接続する端末側もWi-Fi 7に対応している必要があります。現時点ではWi-Fi 7対応機器はまだ普及途上であり、ルーターを買い替えただけで速度が劇的に変わるとは限りません。
では、買い替えを検討するときに何を見ればよいのでしょうか。編集部としては、次の点を総合的に見る必要があると考えます。
今使っているルーターがメーカーのサポート対象かどうか 自宅の利用環境(部屋数や接続台数など)に対してルーターの性能が合っているか 手持ちのスマホやパソコンがどのWi-Fi規格に対応しているか
「ネットが遅い」と感じたとき、原因がルーターなのか回線なのかを切り分けることが先決です。端末もルーターも古い規格のままであれば買い替えの効果は大きくなりますが、端末が未対応ならWi-Fi 7ルーターの恩恵は限定的です。焦らず、まず自分の環境を把握することが判断の出発点になります。
結局、どうすればいい? 今日やっておきたい3つのこと
ここまで読んで「うちは大丈夫?」と気になった方へ。まずは以下の3つだけ確認してみてください。
自宅ルーターの型番とWi-Fi規格を確認する──ルーター本体の底面や側面にラベルが貼られています。型番がわかれば、次のステップに進めます。 メーカー公式サイトでサポート状況(EoL)を調べる──EoLとは「End of Life」の略で、メーカーがその製品のサポートを終了することを意味します。自分のルーターがEoLに該当していないか、メーカーの公式サイトで確認しましょう。 NTT東日本の「ギガらくWi-Fi」を利用中の法人は、サービスホームページで最新情報を確認する──ベーシックプランはすでに新規販売が終了しており、2027年9月30日(水)にサービス提供も終了予定です。Wi-Fi 7対応の「ハイエンド7プラン」は2026年8月3日(月)に提供開始予定で、確定次第サービスホームページに掲載されるとされています。
ネットが遅い原因は回線側だけでなく、ルーター側にある場合もあります。サポートが終了した機器を使い続けることにはリスクが伴います。まずは型番の確認から始めて、必要に応じてメーカーやサービス提供元の公式情報をチェックしてみてください。
本記事は、以下の公式情報をもとに編集部が構成しています。記事中の事実関係は公式発表に基づいていますが、家庭用ルーターへの当てはめは編集部の解釈を含みます。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。
出典:NTT東日本


