「マイナ保険証」「マイナ免許証」──マイナンバーカードでできることが増えていると聞くものの、「自分は何をすればいいのか」「落としたら個人情報が漏れるのでは」と不安を感じている方は多いのではないでしょうか。
この記事では、デジタル庁が公開している情報をもとに、マイナンバーカードの登録方法・持ち方の選択肢・安全性の仕組み・有効期限・今後の変更予定を整理します。なお、対象範囲や時期は今後変更される可能性があるため、最新の情報はデジタル庁の公式ページで確認することをおすすめします。

マイナ保険証は自分も登録すべき? 3つの登録方法を確認
「資格確認書があるから、マイナ保険証は登録しなくてもいいのでは?」と思っている方もいるかもしれません。しかしデジタル庁の情報によると、資格確認書をお持ちの方でもマイナ保険証の登録は可能です。選択肢を知ったうえで判断するのが安心です。
マイナンバーカードを健康保険証として使うためには、初回だけ登録が必要です。登録の方法は次の3つがあります。
医療機関・薬局の窓口等にある顔認証付きカードリーダー(カメラで本人の顔を読み取る専用端末)から登録する
マイナポータル(政府が運営する個人向けオンライン窓口)から申請する
セブン銀行ATMから申請する
どの方法でも登録できる内容は同じですが、「スマホの操作に慣れていない」「近くに対応する医療機関がある」など、自分の状況に合った方法を選ぶのがポイントです。
iPhoneやAndroidスマホでマイナ保険証を使うには?
「マイナ保険証をスマホで使えると聞いたけれど、自分のスマホでもできるの?」と気になっている方は多いのではないでしょうか。デジタル庁の公式ページによると、iPhoneとAndroidそれぞれに向けた受付方法が用意されています。
iPhone向け:デジタル庁がYouTubeで「iPhoneのマイナ保険証の受付方法」の動画を公開しています。
Android向け:同じくデジタル庁がYouTubeで「Androidのマイナ保険証の受付方法」の動画を公開しています。
さらに、スマートフォンにマイナンバーカードを追加することで、マイナポータルへのログインやコンビニでの証明書取得などの行政サービスを、簡単かつ安全に利用できます。住民票の写しの取得についても、iPhone・Androidそれぞれの手順を紹介するYouTube動画がデジタル庁から公開されています。
お使いのスマホがiPhoneかAndroidかによって案内動画が異なるため、まずはデジタル庁の公式YouTube動画で自分の機種に合った内容を確認するのが近道です。
マイナ免許証は3つの持ち方から選べる──手数料の違いに注意
「免許証もマイナンバーカードにまとめられるらしいけど、従来の免許証はどうなるの?」と気になっている方は多いのではないでしょうか。結論から言うと、マイナ免許証への切り替えは強制ではなく、自分の生活スタイルに合わせて選べる仕組みになっています。
デジタル庁の情報によると、マイナンバーカードのICチップ(カードに内蔵された小さな電子部品)に免許情報を記録することで、マイナンバーカードを運転免許証として利用できます。持ち方は次の3つから選択できます。
マイナ免許証のみ──従来のカード型免許証を持たず、マイナンバーカード1枚に集約する
運転免許証とマイナ免許証の2枚持ち──従来の免許証もそのまま残しつつ、マイナンバーカードにも免許情報を入れる
運転免許証のみ──これまでどおり、従来の運転免許証だけを使い続ける
「まだ迷っている」「いきなり1枚にするのは不安」という場合は、2枚持ちを選んでおくという考え方もあります。
注意しておきたいのは手数料です。免許更新時以外でも持ち方の変更はできますが、更新時の場合と手数料が異なります。どのタイミングで切り替えるかによって負担が変わる可能性があるため、次の免許更新がいつかを意識しておくことが判断のポイントになります。
なお、スマートフォンに搭載した電子証明書(iPhone・Android)を、運転免許証としてそのまま提示することはできません。運転時は、従来の運転免許証か、免許情報を記録した実物のマイナンバーカードを携帯する必要があります。
ICチップに個人情報はどこまで入っている? 安全性の仕組みを整理
「マイナンバーカードを持ち歩いて、もし落としたら個人情報が全部漏れるのでは?」──そんな不安を感じている方は少なくありません。ここではデジタル庁が公開している情報をもとに、ICチップに何が入っていて何が入っていないのかを整理します。
まず押さえておきたいのは、ICチップには税や年金などのプライバシー性の高い情報は入っていないという点です。健康保険証として利用する場合でも、特定健診情報や薬剤情報などがICチップに入ることはありません。つまり、カードを手にした第三者がチップを読み取っても、医療や納税の履歴が流出する構造にはなっていません。
次に気になるのが「マイナンバー(12桁の個人番号)が悪用されないか」という点です。デジタル庁の説明では、オンラインでの本人確認はICチップに搭載された電子証明書(本人であることをデジタルで証明するデータ)を読み取ることで行われ、マイナンバーが使われることはありません。
さらに、仮にマイナンバーを見られても、マイナンバーだけでは手続きができないため、個人情報は盗まれません。加えて、カードには顔写真が入っているため、対面での悪用は困難です。
カードのセキュリティについては、ICチップの利用に暗証番号が必要で、一定回数間違えるとロックされること、ICチップから情報を不正に読み出そうとするとチップが壊れて読み取れなくなる仕組み(耐タンパー性)を備えていることも、デジタル庁が安全性の根拠として挙げています。
安全性のポイントをまとめると、次のとおりです。
ICチップに税・年金などのプライバシー性の高い情報は入っていない
健康保険証利用でも特定健診情報や薬剤情報はICチップに入らない
オンライン本人確認は電子証明書で行われ、マイナンバー自体は使われない
マイナンバーだけでは手続きができず、番号を見られても個人情報は盗まれない
顔写真入りのため、対面での悪用は困難
ICチップの利用には暗証番号が必要で、不正に読み出そうとするとチップが壊れる仕組みになっている
「カードを落としたらすべて終わり」というイメージとは異なり、情報の種類ごとに保護の仕組みが分かれている点が、マイナンバーカードの設計上の特徴です。不安を感じたときは、こうした仕組みを知ったうえで判断することが大切です。
有効期限は2種類ある──カード本体と電子証明書、更新を忘れていないか確認
「マイナンバーカードは作ったけれど、有効期限なんてあるの?」と思った方は少なくないはずです。実はマイナンバーカードには有効期限が2種類あり、それぞれに更新手続きが必要です。どちらか一方でも切れていると、マイナ保険証やオンラインでの本人確認が使えなくなる可能性があります。
カード本体の有効期限
カード発行時に18歳以上の場合──カード発行から10回目の誕生日まで
カード発行時に18歳未満の場合──カード発行から5回目の誕生日まで
※2022年(令和4年)3月31日までに交付申請された20歳未満の方のカード有効期限は、カード発行から5回目の誕生日まで
電子証明書の有効期限
電子証明書とは、マイナンバーカードのICチップに入っている「本人であることをオンラインで証明するためのデータ」です。この有効期限は年齢に関わらず、電子証明書の発行から5回目の誕生日までと決まっています。
つまり、カード本体がまだ有効でも、電子証明書のほうが先に期限切れになるケースがあります。たとえば30歳でカードを作った場合、カード本体は40歳の誕生日まで使えますが、電子証明書は35歳の誕生日で切れます。マイナ保険証やマイナポータルを使うには電子証明書が有効でなければならないため、「カードはあるのに使えない」という事態が起こりえます。
なお、有効期限を迎える方には、期限の2〜3か月前を目安に、地方公共団体情報システム機構(J-LIS)から「有効期限通知書」が送付されます。更新手続きは有効期限の3か月前から、お住まいの市区町村窓口で行えます。「まだ大丈夫だろう」と思い込まず、自分のカードがいつ発行されたかを一度振り返っておくことが大切です。
2026年夏にアプリ統合予定──マイナポータルは今後どう変わる?
「マイナポータルって、結局どうなるの?」──アプリの名前や使い方が変わると聞くと、せっかく覚えた操作がムダになるのではと不安になるかもしれません。デジタル庁の公式ページには、今後の変更予定が記載されています。
まず前提として、マイナポータルは個人向け行政サービスのオンライン窓口です。マイナンバーカードを利用して、引越しやパスポートなどの手続き、医療費などの本人情報の確認などの行政サービスを利用できます。
デジタル庁は2026年1月22日、2026年夏頃にマイナポータルアプリへデジタル認証アプリ(オンラインで本人確認や電子署名を行うための専用アプリ)の機能を統合し、「マイナアプリ」として提供する予定だと発表しました。つまり、これまで別々だった二つのアプリが一つにまとまる方向です。すでにマイナポータルアプリを使っている場合は、アプリをアップデートすればそのまま利用でき、新たに別のアプリをダウンロードし直す必要はありません。
ただし注意しておきたい点があります。
対象範囲や時期は今後変更される可能性があり、現時点で確定とは言い切れない
最新の情報はデジタル庁の公式ページで随時案内されている
アプリの名前が変わると「今のアプリはどうなるの?」と気になるのは当然です。公式ページを時折チェックしておくと、変更のタイミングを見逃さずに済みます。
まとめ
ここまで読んで「結局、自分は何をすればいいの?」と感じた方も多いはずです。まずは次の3つだけ押さえておきましょう。
【1】マイナ保険証の登録状況を確認する
自分がマイナ保険証に登録済みかどうかは、マイナポータル(行政サービスのオンライン窓口)で確認できます。健康保険資格情報やマイナ保険証の登録状況についても確認できます。
【2】カード本体と電子証明書、2つの有効期限を把握する
マイナンバーカードには「カード自体の有効期限」と「電子証明書の有効期限」の2種類があり、それぞれに更新手続きが必要です。どちらかが切れていると、保険証や免許証としての機能が使えなくなる場合があります。
【3】セキュリティの基本をおさらいする
デジタル庁は「セキュリティの基本 10個のポイント」の動画を公開しています。スマホやPCの安全性が気になる方は、公式の情報源から基本を確認しておくと安心です。
さらに詳しい情報は、デジタル庁の「教える人のためのデジタル情報ひろば」にまとめられています。制度の対象範囲や時期は今後変更される可能性もあるため、迷ったときはこのページで最新情報をチェックしてみてください
出典:デジタル庁「マイナンバーカードおよび電子証明書の有効期限・更新」、デジタル庁「マイナンバーカードの安全性」、デジタル庁「よくある質問:個人情報の保護について」
参考:デジタル庁「マイナンバーカードとは」、マイナポータルよくある質問「マイナンバーカードの保険証等利用の登録方法」、デジタル庁ウェブサービス・アプリケーション「マイナアプリ(2026年夏頃より提供予定)」、ITmedia Mobile



