そんな話を耳にしたものの、自分に関係があるのかどうか分からず気になっている方は少なくないはずです。病院や薬局で受け取った薬の名前を正確に覚えておくのは難しく、とくに複数の医療機関にかかっている場合は管理が大変になります。
この記事では、デジタル庁の公式お知らせと記者会見の内容をもとに、マイナポータルの薬画面で何が変わったのか、誰が使えるのか、そして今のうちに確認しておきたいポイントを整理します。公式情報で確認できる範囲に絞ってお伝えしますので、落ち着いて読み進めてみてください。

マイナポータルの「薬の画面」で何が変わった?
デジタル庁は2026年5月26日、マイナポータル(政府が運営するオンラインの個人向けサービス)の「薬」画面をリニューアルしたと発表しました。画面に「最近の薬」「最近の処方箋」という項目が新設され、受け取った日付、薬局名、薬の名前、用法・用量が表示されます。
最大のポイントは、情報が反映されるまでの時間です。これまでは前の月までに受け取った過去の薬の確認にとどまっていましたが、今回のリニューアルにより、直近100日以内に薬局や医療機関で受け取った薬や処方箋を確認できるようになりました。 さらに、電子処方箋に対応する医療機関・薬局で薬を受け取った場合は、情報の登録後、原則として当日中にマイナポータル上で確認できるようになりました。
お薬手帳を持ち歩いていなかったり、紙の記録をなくしてしまった場合でも、オンラインで情報を確認できる選択肢が加わった形になります。なお、デジタル庁によると、全国の薬局の約89%が電子処方箋に対応しているとのことです。
最新の情報や画面イメージは、デジタル庁の公式お知らせページで確認できます。
「最近の薬」「過去の薬」「処方せん」──それぞれ何が確認できる?
「薬の情報が見られるらしいけれど、具体的に何が表示されるの?」──そう感じるのは自然なことです。デジタル庁の案内によると、マイナポータルの薬画面では次のカテゴリの情報を確認できます。
最近の薬──直近100日以内に処方・調剤された薬の情報です。受け取り日、薬局名、薬の名称、調剤数量、服薬指示などを一覧で確認できます。「いま飲んでいる薬は何だったか」をすぐ振り返りたいときに役立つカテゴリといえます。
最近の処方せん──直近100日以内の処方箋に関する情報です。薬そのものだけでなく、処方の記録もあわせて確認できる点がポイントになります。
過去の薬──以前に受け取った薬の履歴です。「過去の薬」では、前月分までの診療報酬明細書(レセプト)に記載の薬の情報を表示し、保存期間は更新から5年間とされています。複数の医療機関にかかっている場合、どんな薬を使ってきたかを一覧で把握しやすくなります。
なお、従来は診療報酬明細書(レセプト)を基に情報を処理していたためタイムラグがありましたが、電子処方箋を利用することでこれが改善されました。これらの情報が一つの画面にまとまっていることで、「あの薬の名前、何だったかな」「前に別の病院でもらった薬と重なっていないかな」といった日常的な不安に、自分で目を通せる状態が整ったことになります。
ただし注意点もあります。自身で購入したOTC医薬品(市販薬)などはマイナポータルで確認できないため、その分はお薬手帳での管理が有効です。
この機能は誰が使える?マイナ保険証との関係を整理
「自分も使えるの?」と気になった方は多いのではないでしょうか。ここでは、この機能を利用するための前提条件を整理します。
まず押さえておきたいのは、マイナポータルはマイナンバーカード保有者が事前に登録すると利用できるオンラインポータルだという点です。マイナンバーカードを持っていなければ、そもそもマイナポータルにログインできません。
そのうえで、薬・処方せん情報を確認するには、マイナンバーカードに加えて、健康保険証としての利用登録(いわゆる「マイナ保険証」の登録)が前提になります。マイナ保険証を利用すると、過去1か月~5年の間に処方・調剤された分のお薬情報を、自身のマイナポータルや対応する電子版お薬手帳を通して確認でき、電子処方箋対応の医療機関・薬局では即時~5年の間の情報を確認できます。マイナンバーカードを持っているだけでは薬の情報が表示されない可能性があるため、注意が必要です。
自分が対象かどうかを判断するポイントは次のとおりです。
マイナンバーカードを取得しているか
マイナンバーカードを健康保険証として使う「利用登録」を済ませているか
この2つがそろっていれば、マイナポータルの薬画面を利用できる対象になります。逆に、どちらか一方でも済んでいない場合は、薬の情報を確認できない可能性があります。
利用を検討する際は、デジタル庁のマイナポータル公式ページで最新の情報を確認することをおすすめします。
薬の情報をスマホでまとめて見られると何がうれしい?
「いま飲んでいる薬の名前を正確に言えますか?」と聞かれて、すぐに答えられる人は意外と少ないかもしれません。通院先が複数あったり、薬局が変わったりすると、自分がどんな薬を受け取ってきたのか把握しづらくなるものです。
今回のリニューアルで期待できるポイントを整理します。
複数の医療機関や薬局で受け取った薬の情報を、自分自身で振り返れる
お薬手帳を持ち歩いていないときでも、スマホから薬の履歴を確認する手段が増える
画面の導線も見直され、利用者はホーム画面から「薬」画面へ直接アクセスできるようになりました。とくに、電子処方箋を使えば最短で当日中に情報が反映されるため、「もらったばかりの薬がまだ画面に出てこない」というこれまでの不便さが軽減されることが期待されます。
ただし、市販薬が対象外である点や、電子処方箋に対応していない医療機関・薬局では当日反映とならない点には留意が必要です。
今のうちにマイナポータルで確認しておきたい3つのこと
薬画面が変わったことは分かったけれど、「結局、自分は何を確認すればいいの?」と感じる方も多いはずです。ここでは、確認しておきたいポイントを3つに絞って整理します。
【1】薬画面で「最近の薬」が表示されるか
マイナポータルの薬画面では、直近100日以内に受け取った薬の情報を確認できるようになっています。自分の記録がきちんと反映されているかどうか、一度目を通しておくと安心です。
【2】「過去の薬」や「処方せんの情報」もまとめて見られるか
過去の薬や処方箋の情報もまとめて確認できるようになりました。複数の病院にかかっている場合、薬の重複や飲み合わせが気になることもあるでしょう。画面上で一覧できるかどうかを確かめておくことが大切です。
【3】反映の条件を知っておく
当日中に反映されるのは、原則として電子処方箋に対応した医療機関・薬局で受け取った場合です。対応していない場合は反映までに時間がかかることがあります。また、市販薬は表示対象外です。「いつから使えるのか」「自分がかかっている薬局は対応しているのか」といった疑問が残る場合は、デジタル庁の公式ページや厚生労働省のサイト(電子処方箋対応施設の検索)で確認するのが確実です。
制度やサービスの変更は、知らないまま放置すると「使えるはずの機能を見逃していた」ということにもなりかねません。まずはマイナポータルの薬画面を開いて、自分の情報がどう表示されているかを見てみることが、最初の一歩になります。
結局、どうすればいい?──まとめと次のアクション
ここまでの内容を振り返ります。
2026年5月26日、デジタル庁がマイナポータルの「薬」画面をリニューアルし、直近100日以内に受け取った薬・処方箋を「最近の薬」「最近の処方せん」として確認できるようになりました。電子処方箋対応の施設で受け取った場合は、原則当日中に反映されます。
この機能を利用するには、マイナンバーカードの取得と、健康保険証としての利用登録(マイナ保険証)が前提になります。
当日反映は電子処方箋への対応が条件であり、市販薬は対象外です。表示される情報の範囲は、過去1か月~5年程度が目安となります。
まず確認したいのは、デジタル庁の公式お知らせページです。今回の変更内容を直接読むことができます。
制度やサービスの変更は、ネット上のうわさではなく公式ページで確かめるのがいちばん確実です。気になったタイミングで、公式ページを開いて最新の状況をチェックしてみてください。
参考:ITmedia NEWS、ケータイ Watch、BCN+R、産経新聞(Yahoo!ニュース)、金沢市公式ホームページ


