QRコードやスマホをかざすだけで支払いが完了するスマホ決済(モバイル決済)。使い勝手の良さはもちろん、ポイント還元などの特典目当てで多くの人が利用しているようだが、この5年間でスマホ決済の利用頻度や割合は、どのように変化したのだろうか。マイボイスコムの「モバイル決済(スマホ決済)に関する調査」を見てみよう。
スマホ決済は「週1回以上」が7割強、そのうち3割は「週2~3回」利用

調査は2020年2月から継続して行い、9回目となる今回は2025年2月1日~7日に実施し、9,048人から回答が得られた。直近1年間でスマホ決済アプリ・サービスを利用した人にその頻度を尋ねたところ、週1回以上利用している人は73.6%と、5年前の58.9%と比較すると、1割以上増えたことがわかった。
特に利用頻度が高い層の伸びが顕著で、「ほとんど毎日」が+4.2%、「週4~5回」+5.8%、「週2~3回」+6.6%と、それぞれアップした(2020年比)。日常的な支払いにスマホ決済を選ぶ人が増えていると推察される。
マイボイスコムの調査によれば、週4~5回以上の比率が特に高いのは、30代男性だという。昼食や飲み物をコンビニで買うときなど、日々のちょっとした支払いにスマホ決済を利用している人が多いのかもしれない。ちなみに、Apple PayやGoogle Payの利用者も、利用頻度が増える傾向にあるようだ。
スマホ決済の利用割合「6~7割」「8~9割」の層が急増 その理由とは?

直近1年間でスマホ決済アプリ・サービスを利用した人にスマホ決済の利用割合を尋ねたところ、最も多かった回答は「1~2割」(24.8%)の層で、スマホ決済は小遣い程度の利用に使う人が多いようだ。ただ過去調査と比べると、利用割合が少ない人は年々減少傾向にあることがわかる。
一方、増加率が最も高かったのは「6~7割」と「8~9割」の層で、「6~7割」は+6.7%、「8~9割」は+10.2%と、それぞれアップした。「8~9割以上」の層は25%と、4人に1人の割合だったが、なぜスマホ決済に集約する人が増えているのだろうか。
スマホ決済アプリ・サービスを最もよく利用した理由として、PayPayは「セブン-イレブンアプリでクーポン利用が多く、PayPay支払いでポイントも自動付与だから。(男性55歳)」「使っている方も多く、割り勘のときなどに使いやすいから。(女性38歳)」などのコメントが寄せられた。
キャリアが運営する決済サービスも人気で、d払いは「一つしか決済サービスを使っていない、携帯代金と一緒に引き落としされるのでわかりやすいから。(女性54歳)」「クレジットカードとd払いとポイントの3重取りができるから。(女性63歳)」、au PAYは「キャリア決済でチャージできてPontaポイントも貯まるので気に入っています。(女性58歳)」といった声も。
これらの回答結果を踏まえると、ポイント還元にメリットを感じ、スマホ決済を選んでいる人が多いようだ。ポイント目的のスマホ決済利用者は、節約志向も相まって、今後も増えていくのかもしれない。
出典:【マイボイスコム】
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