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「サイバー攻撃は車にも?」パナソニックが示す、PCだけじゃない意外な脅威

「サイバー攻撃」や「セキュリティの脅威」と聞くと、パソコンやスマホの話だと思うかもしれません。ところが今、自動車の世界でもサイバーセキュリティ対策が大きなテーマになっています。

パナソニック オートモーティブシステムズ株式会社が、自動車向けの脅威分析ソリューション「VERZEUSE® for TARA」を開発し、無償の試用版を提供開始したと2026年5月27日に発表しました。この記事では、発表の内容を整理しながら、「ネットにつながる機器のセキュリティリスク」がどこまで広がっているのかを確認していきます。

 

「サイバー攻撃は車にも?」パナソニックが示す、PCだけじゃない意外な脅威の画像1
(画像はShutterstockから引用)

 

PCだけでなく車にもサイバー攻撃のリスク?パナソニックが発表した新たなセキュリティ対策とは

パナソニック オートモーティブシステムズ株式会社は、ISO/SAE 21434(自動車のサイバーセキュリティに関する国際規格)に準拠した脅威分析ソリューション「VERZEUSE® for TARA」を開発しました。TARAとは「Threat Analysis and Risk Assessment」の略で、脅威の洗い出しとリスク評価を行う手法のことです。

今回の発表のポイントは、次の通りです。

このソリューションは、車両メーカーおよびサプライヤー(部品供給企業)向けに提供されるもの

正式サービス化に先立ち、試用版が無償で提供開始されている(利用期間は利用開始日から3か月間、対応言語は日本語のみ)

PCやスマホと同じように、車にもソフトウェアが組み込まれ、ネットワークにつながる時代です。「セキュリティ」という言葉がパソコンだけの話ではなくなっていることを、この発表は示しています。

 

専門家でなくても使える?「VERZEUSE® for TARA」の仕組みと3つの特徴

「車のサイバーセキュリティ対策」と聞くと、高度な専門知識が必要に思えるかもしれません。しかし「VERZEUSE® for TARA」は、まさにその壁を下げることを狙ったソリューションです。

公式発表から読み取れるポイントは、大きく3つあります。

1. 選択式の質問票に答えるだけで使える

開発者はセキュリティに精通していなくても、用意された選択式の質問票に回答するだけで分析を進められます。回答内容に応じて、車両/ECU/ソフトウェアの構成を踏まえた脅威シナリオやISO/SAE 21434準拠の成果物、想定される対策要件を自動で生成できる設計です。セキュリティの専門家がチームにいなくても利用できます。

2. 「脅威インテリジェンス」が判断を支える

パナソニック オートモーティブシステムズが脅威や脆弱性(ぜいじゃくせい=システムの弱点)、管理策を蓄積している脅威情報データベース「脅威インテリジェンス」から、車載機器の特性に応じた対策要件を決定できます。個人の経験や勘に頼らず、蓄積されたデータをもとに判断できる点が特徴です。

3. 開発の初期段階でリスクを洗い出せる

車両および車載機器のサイバーセキュリティリスクを網羅的に分析し、ISO/SAE 21434に準拠した脅威分析結果を短期間で導出するとされています。製品が完成してから問題に気づくのではなく、早い段階で対策の方向性を決められる仕組みです。パナソニック オートモーティブシステムズは自社の実績として、脅威分析の工数を最大90%、脆弱性分析の工数を最大63%削減する効果を確認したとしています。

「専門家でなくても対策を進められるツール」が自動車の世界でも登場しているという動きは、身近な製品の安全がどう守られているかを知る手がかりになります。

 

なぜ今、自動車のサイバーセキュリティがこれほど重要になっているのか

現在の自動車は、SDV(Software Defined Vehicle=ソフトウェアで機能を定義する車)と呼ばれるように、多くの部品がソフトウェアで制御され、ネットワークでつながっています。

パナソニック オートモーティブシステムズの発表によると、今回の試用版は、SDV時代の複雑な車両アーキテクチャ(車全体の設計構造)からシンプルなECU(電子制御ユニット=車の各機能を制御する小型コンピュータ)構成まで幅広く対応するとされています。設計変更や出荷後の機能追加が頻繁に起こるSDVでは、脅威分析を一度きりで終わらせず、変化に追従しながら継続的に実施できるかどうかが課題になっているといいます。

つまり、車の構造が複雑であっても単純であっても、サイバーセキュリティ上のリスク分析が必要な時代になっているということです。「身近な移動手段である車にも、PCやスマホと同じ種類のリスクがある」という事実は、日常の安全を考え直すきっかけになるのではないでしょうか。

 

自動車のセキュリティ対策は、PCやスマホの安全と無関係ではない

「セキュリティの脅威」と聞くと、パソコンやスマホのウイルスを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし今、インターネットに接続された「車載機器」―カーナビや運転支援システムなど、車に組み込まれた電子機器―にも、脅威や脆弱性への対策が求められています。

「VERZEUSE® for TARA」は、まさにこうした車載機器の脅威や脆弱性を分析するためのソリューションです。ネットにつながる機器のセキュリティリスクは、PCやスマホだけの話ではなくなっています。

普段の生活で意識しにくい部分ですが、自動車のような身近な製品にまでサイバーセキュリティ対策が広がっている事実は、「自分が使っている機器は大丈夫だろうか」と改めて考えるきっかけになるはずです。

 

セキュリティは「詳しい人だけの問題」ではなくなっている

今回の発表で注目したいのは、「セキュリティの専門家でなくても利用できるツール」が自動車業界向けに登場したという点です。

これまでサイバーセキュリティ対策は、専門知識を持つ技術者が担うものというイメージが強かったかもしれません。しかし、製品開発の初期段階からセキュリティを考慮するためのツールが提供されているという事実は、それだけ対策の重要性が増していることを物語っています。

PCやスマホを日常的に使う立場でも、同じことが言えます。セキュリティの問題は、もはや「詳しい人だけが気にすればいいこと」ではありません。身近な製品ほど、脅威(=悪意ある攻撃や不正アクセスの危険)への備えが求められる時代になっています。

 

まとめ

今回取り上げたのは、パナソニック オートモーティブシステムズが自動車業界向けに、専門家でなくても利用できる脅威分析ソリューション「VERZEUSE® for TARA」の試用版提供を開始したというニュースでした。なお、今回提供されているのはあくまで試用版で、フィードバックをもとに正式サービス化へ向けた改善が進められる段階です。

改めて、この発表から読み取れるポイントを整理します。

・セキュリティ対策は「詳しい人だけの問題」ではなくなっている

・身近な製品ほど、脅威への備えが求められている

・自分が使っている機器やサービスの安全性に関心を持つことが、被害を防ぐ第一歩になる

不安をそのままにせず、まずは「自分の使っている環境は大丈夫だろうか」と意識を向けること。それが、これからのセキュリティとの付き合い方の出発点です。気になることがあれば、利用している機器やサービスの公式情報を確認してみてください。

 

 

出典:パナソニック ニュースルーム ジャパン 参考:PR TIMES(パナソニックグループ)レスポンス(Response.jp)

スマホライフPLUS編集部

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